血液中のブドウ糖(グルコース)濃度である血糖値が高くなったとき、
それを正常値まで下げる能力を【耐糖能(たいとうのう)】といいます。
糖に耐える能力(正常な血糖値を維持する力)があるか?ということですね。
この耐糖能が低下した人は、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの
分泌量が不足していたり、効き目が悪くなっているために血糖値が下がり
にくくなります。
この状態の人は【糖尿病予備軍】と呼ばれるそうです。
ビタミンDと耐糖能改善を説明する論文がありましたので紹介させて
頂きます。
『冬場に極度に日照時間が少ないフィンランド(北欧)の子供は、
ベネズエラ(南米)の子供に比べて400倍近く1型糖尿病にかかりやすい。
フィンランドで乳幼児約10000人を対象に行った研究では、毎日2000IU以上のビタミンDを摂取したグループは、摂取しなかったグループに比べて1型糖尿病リスクが88%も低いということが分かった』
(Hypponen E, Laara E, Reunanen A, Jarvelin MR .Lancet 2001;358:1500-3)
『非ラテン系黒人を除き、血清カルシジオール(血液中を循環する活性型ビタミンDのこと)
濃度が高めのグループは、低めのグループに比べ、2型糖尿病のリスクが64%低いことが分かった』
(Pittas AG, LauJ. Hu FB, Dawson-Hughes B. J Climn Endocrinol Metab 2007;92:2017-29)
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