ファスティング(断食)と再生能力

以下、出典元
Cheng CW, Adams GB, Perin L, et al. Prolonged fasting reduces IGF-1/PKA to promote hematopoietic-stem-cell- based regeneration and reverse immunosuppression. Cell Stem Cell. 2014; 14: 810-823.

南カリフォルニア大学長寿研究所のヴァルター・ロンゴ 教授らによる論文より。
長期間断食( LF :Long-term fasting)断続的絶食( I F:Intermittent fasting) は、幹細胞の活性化を阻害する酵素 (PKA)や、老化や癌成長のリスクを高める IGF- I を減少させる。

絶食は、老化や化学療法の副作用でダメージを受けた免疫システムを、
幹細胞や造血幹細胞の再生能力を高めることで、免疫系を再生、保護、新生を促進させる。

化学療法によって傷ついた免疫損傷を回復させる。
化学療法前の 72 時間絶食で免疫が保護され、化学療法の効果を最大 20 倍強化する。

断食によって血液や免疫系の生成にかかわる造血幹細胞が活性化して、事後的に新しい白血球が生み出され、免疫系が再生する。

1 幹細胞:特定の機能を持つ細胞(例えば、膵臓のβ細胞や脂肪細胞など)になることを『分化』といい、すべての細  胞の元となる細胞をいいます(特殊化していない細胞のこと)。
受精卵に含まれる幹細胞は『ES細胞(胚性幹細胞)』と呼ばれ、すべての種類の細胞に分化できます。
それを人工的に作成した幹細胞が『iPS細胞』です。

2 IGF-1:インスリン様成長因子のことで、成長ホルモンによる刺激で、
主に肝臓から分泌されます。過剰に分泌されるとがんリスクを
高めるといわれています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


お問い合わせ・資料請求